司法書士検索サイト TOP > 司法書士インタビュー 『債務整理について』

債務整理について

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現在電車の広告やテレビなどでもよく耳にする言葉「債務整理」。
しかし、実際債務整理って何をするの?といった疑問を持たれている方が多いと思います。
今回はその「債務整理」について詳しく鈴木司法書士先生にインタビューしてきました。


鈴木先生 プロフィール  

司法書士 鈴木 啓太 氏

昭和55年生まれ 年齢 30歳
大阪府立清水谷高校
立命館大学 法学部 卒業
3年程度司法書士事務所で勤務
かもめ司法書士事務所 開業
大阪司法書士会所属 登録番号3046 認定番号512094 

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本日はよろしくお願い致します。

鈴木先生:


こちらこそよろしくお願い致します。

債務整理について

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ではさっそく、今回は債務整理というテーマでお話をお伺いさせて頂きたいのですが、債務整理とはどういったものなんでしょうか?

鈴木先生:


はい、私の債務整理の捉え方は他の先生と少し違うのかもしれません。 私の考えでは、債務整理は生活の再建、又これからの人生において自立をして頂くということですね。人によっては借金をするのが当たり前の生活から離れられないような方もいます。こういった方に対して、今後生活を再建するために借金と縁を切って頂く手段と捉えています。


鈴木先生

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債務整理は生活を立て直す手段ということですね。
では債務整理の実務的な部分ですが、債務整理はいくつか方法があるんですよね?

鈴木先生:


そうですね、債務整理は以下にまとめたいと思います。

過払い金請求消費者金融や貸金業者から利息制限法の利率を越える 利息で借り入れをしている場合、利息制限法に基づいて再計算をして払いすぎていた利息を返還してもらうこと。
※一般的に消費者金融などに5年~7年取引があり、元金が減っていない方は過払い金が発生している方が多い。
※過去に消費者金融等と取引していたことがあり、完済してから10年が経過していないことがい必要。
メリット・司法書士が受任通知を送ると督促や電話がストップする
・資格制限の影響を受けないので仕事に影響がでない。
・借金を作った理由が問われない。
・債務者と交渉が和解するまで毎月の支払いもストップする。
デメリット・司法書士への依頼費用が必要

任意整理裁判所は通さずに、司法書士と金融業者が話し合い、返済のための体制を整えて。支払い条件を見直して、お互いの合意に基づいて借金を整理していく方法です。
メリット・借金をしていたことが周囲の人や家族知られにくい
・司法書士が受任通知を送ると督促や電話がストップする。
・債務者と交渉が和解するまで毎月の支払いもストップする。
・支払い総額を減額できる場合がある。
・将来的な利息をカットできる場合がある。
・資格制限の影響を受けないので仕事に影響がでない。
・借金を作った理由が問われない。
デメリット・司法書士への依頼費用が必要
・個人信用情報機関に情報が載る(5年~7年)。
・金融業者と和解が成立しない場合もある。

個人再生個人再生は任意整理と自己破産の間のようなものです。 裁判所を通して、借金を「全財産の額」、「100万円」もしくは「債務額の5分の1」のうち、最も大きい金額まで減額してもらい、原則3年で返済していく方法。住宅ローンは別立てで支払える。
メリット・司法書士が受任通知を送ると督促や電話がストップする
・住宅ローンなどがある方は自宅を手放すことなく、債務整理が行える。
・強制執行を止めることが出来る。
・司法書士に依頼すると毎月の支払いもストップする。
・借金を作った理由が問われない。
・資格制限の影響を受けないので仕事に影響がでない。
・破産と違い、担保に取られているものを除いて財産を処分する必要がない。
デメリット・司法書士への依頼費用が必要
・個人信用情報機関に情報が載る(5年~7年)。
・手続きが非常に厳格である。
・借金の保証人に請求がいく場合がある。
・手続きにかなりの時間がかかる(最低6ヶ月以上)。
・原則3年間毎月返済はしていかなといけない。

自己破産一般的に生活するのに必要な家財を除いた、高額な財産をすべて失う代わりに、全ての借金を免除してもらえる制度です。
メリット・司法書士が受任通知を送ると督促や電話がストップする。
・司法書士に依頼すると毎月の支払いもストップする。
・個人再生よりも手続きが早く済む。
・生活再建の再出発がしやすい。
デメリット・司法書士への依頼費用が必要
・個人信用情報機関に情報が載る(5年~7年)
・一定の財産を処分される。
(生活に必要な家具などは処分されない)
・資格が必要な特定の仕事に一時的に就けなくなる。
・借金の保証人に請求がいく場合がある。
・世間的なイメージ。

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債務整理でも方法はいろいろあるんですね。
こういったいろいろな方法は、最初の面談で債務者の方と相談して決めていくのですか?

鈴木先生:


そうですね、基本的にクライアントと相談しながら、資料などを見て方針を決めていきます。例えば、債務者の方でも5社ぐらいから借金があり、3社は過払い金が発生していて、2社は任意整理をしないといけないというような組み合わせも多いです。 この場合方針を決める際に、クライアントから銀行との取引があるので1社は触らないでほしいというような相談があります。この場合は相談して1社触らないで、その他の4社の過払い金請求・任意整理を対応していきます。

あと最近の事例で任意整理で多いのが、消費者金融も倒産などが多いという現状があります。その中で任意整理では将来的な利息が付かないように和解するのですが、現在そういった交渉が司法書士など任意での交渉では少し難しくなってきています。 そこで、ここ最近まではあまり使われていなかったのですが、特定調停という方法で裁判所を利用する機会が増えてきていますね。

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消費者金融側もいろいろと厳しい現状があるんですね。 今までのお話を伺っていると、まずは相談することから始まるということですね。

鈴木先生

鈴木先生:


はい、まず債務整理でお困りの場合は相談して頂くことが必要ですね。
現状を把握してそこから対策をうっていかなければなりませんので。









ヤミ金融について

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では債務整理とは少し違うかと思いますが、ヤミ金融に借金がある場合の相談はどういった対処をされるんでしょうか?

鈴木先生:


はい、ヤミ金融の場合は任意整理に近いんですが、少し違いますね。 ヤミ金融の場合表現が少し難しいですが、ヤミ金融側は、基本的に自分達が犯罪者であるという認識ももっていますが、債務者に対しては提示した条件で納得してお金を借りているのだから、今更払わないと言われても納得できないという言い分があります。

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ヤミ金融というと、法律など関係なしに取立てするのが私のイメージなんですが、どういった対処を行うのでしょうか?

鈴木先生:


基本的にはご本人を目の前にして、私がヤミ金融の業者に直接電話をします。 業者にもよりますが、その電話でテレビで良くありがちな、「何がなんでも取立てに行く」や、 「お前も一緒に海に沈める」と言われたりすることもありますね!
しかし電話をした時点で、もうわかったと納得する業者もあります。 だいたい全体の9割は電話対応で終わることが多いです

司法書士検索サイト:


え!9割は電話対応で終わってしまうのですか?

鈴木先生:


そうですね、ヤミ金融といっても相手も人間なので、一方的にこちらから言うばかりだと、相手を怒らせてしまうだけです。しっかり相手の言い分なども聞いてあげながら話をするのが必要ですね。相手の言い分なども聞きますが、最終的には返済はしないですけどね。 あまりにしつこく言ってくるような業者には銀行口座を止める手段をとったりしますね。日本司法書士会連合会と全国銀行協会で取り決めがあり、司法書士がFAX1枚送れば口座をストップすることができるんです。 他の先生で少しずつでも払わせている方もいるそうですが、1度払ってしまうとまた業者に付け込まれてしまいますので、一切私は払わせないですね。 なので依頼する先生によっても、結果は変わってくると思います。

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そうなんですね、今の話はすごく勉強になりました。
では今ヤミ金融からの利息や借金がある方はすぐに相談に来たほうがいいということですね。

鈴木先生:


そうですね、ヤミ金融となるとビビってしまうかと思いますが、実際司法書士などに相談は早くしたほうがいいですね。
司法書士が付いているとなると、ヤミ金融もいつ警察がいるかわからないし、簡単に変な行為はできませんので。

良い司法書士のポイント

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では次に債務整理などを依頼する場合、良い司法書士の選び方などはあるんでしょうか?

鈴木先生:


ポイント1 最初に料金の説明をしっかりして頂ける


例えば以前の事例でいいますと、自己破産を望んでいたのですが、毎月貯金が2万円程度出来ないと自己破産は出来ないというような、法律を無視した事を言う司法書士がいましたね。またその司法書士は案件にいろいろな時間が掛かるので追加で費用が発生するといわれたそうです。



ポイント2 債務整理専門と謳っている先生は少し不安


よく電車広告やインターネットなどで大々的に債務整理専門と謳っている先生は少し不安ですね。なぜなら債務整理をするということは借金をした理由が必ずあります。例えばそれが、悪徳商法や詐欺、離婚であったり借金を作る理由は様々です。債務整理を依頼する場合はそういった問題にもしっかり対応できるような先生を探すのがいいと思います。



ポイント3 債務整理後の事をしっかり考えてくれる先生


債務整理をする方は債務整理をしたあとも生活をしていかなといけないですので、債務整理の後もご本人の意見を尊重しながら、しっかり生活を再建していけるためのアドバイスや助言が必要だと思いますね。



あと債務整理の中でも個人再生を嫌がる先生は多いかもしれません。個人再生は債務整理の中でも一番作業に手間が掛かってしまいますので、クライアント側の考えではなく、強引に自己破産にもっていこうとする先生もいらっしゃいますので気をつけて下さい。

こんな場合は早く相談

司法書士検索サイト:


では債務整理などでもっと早く相談してもらっていればというような、事例などはありますか?

鈴木先生:


最近顕著なのが、中小の消費者金融が潰れてきているので、過払い金請求がある場合は早く対応しないとお金が返ってこないということがありますね。 1年前に過払い請求をしておけば、100万円返ってきたのに、もうその会社は潰れていたとかはよくあります。

あと家庭的な問題で、どうしても家族に借金があることがばれたくなく、自分でかかえてしまっている人などは多いと思いますね。任意整理程度では家族には知られにくいですが、個人再生や自己破産となると、家庭内の書類などをすべて提出しないといけないので、悩む方が多いですね。 しかし結果的に最初はいざこざがあったとしても、最終的にはどうにかしないといけないことなので、早めにご相談することをお勧めします。

あと多いのが、例えば奥さんが(夫の場合もあるのですが)最初は10万程度の借金だったのが、いつの間にか1年経過して100万円を越えていて、借金がバレてしまうと離婚されるので相談できないというような人も多いですね。このよう場合でも最初は言い出しにくいですが、結果的に早く相談したほうが解決は早いですので、相談することをお勧めします。

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借金というのは世間的なイメージなどもあるので、相談するのをためらう人も多いですが、 借金で悩んだときは早めに相談することが大事だということですね。


鈴木先生

鈴木先生:


そうですね、まずは相談に来ていただくことをおすすめします。


司法書士検索サイト:


本日は債務整理全般をいろいろお伺いさせて頂きましたが、非常に勉強になりました。
本日はありがとうございました。


鈴木先生:


こちらこそありがとうございました。

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